駐車場事業の商圏


 駐車場事業の商圏は一般的に駐車場を中心に半径200m程度と言われています。

月極駐車場は、この商圏内のオフィステナントや住宅入居者がターゲットになります。また、時間貸し駐車場では、同様に商圏内のオフィスへの通勤者や来客、住宅入居者への来客、商業その他施設への来客がターゲットとなります。更に商圏内に競合駐車場があると、自駐車場に影響を及ぼしますので、確認が必要です。

 

 例えば、自分が運営する駐車場の商圏を眺めた時に、大きな公園や学校などターゲットがいないエリアが一部を占めていると、それだけターゲット数が少ないと見ることが出来ます。また、大きな道路があると、利用者は駐車場までの距離を実際よりも遠く感じる傾向がある(「あの道路を越えるのか・・・。信号待ちも長いなぁ・・・。など感覚の問題ですが)為、実質的な商圏が狭くなることもありますので、注意が必要です。

 

 また、商圏内の環境は時間により大きく変わる可能性があります。例えば、オフィスやマンション再開発などで一時的にターゲットが減る可能性があります。競合駐車場が値下げするなど料金設定を変えたり、新たな競合駐車場がオープン、または逆に閉鎖する事もあり、それらの変化により自駐車場に大きな影響を及ぼすことがあります。

 

 以前、私が駐車場運営会社で収益の低い時間貸し駐車場を担当していた際に経験したのは、隣のオフィスに営業車を自宅に持ち帰る前提の営業会社が入居すると、毎日の出勤時に車で来るため、時間貸し売上が一気に上がり、1日にして高収益駐車場に変貌したこともありました。

 

 自分で駐車場を運営する場合、商圏内の変化には常に気を配り、素早く対応していかなければなりません。